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会長・校長挨拶

校長挨拶

 

 柊会の皆様方には、日頃より母校の教育活動に深い御理解と多大なる御支援を賜り、心から厚くお礼を申し上げます。

 本校の前身の一つである愛知県立第七中学校がこの地に開校してから、今年で創立106年目を迎えます。この間、旧制の愛知県半田高等女学校、愛知県半田中学校、半田市立高等女学校の流れも引き継ぎつつ、世紀を刻みながらも変わらず今日まで、本校はこの地域の知的文化の中核としての役割を担ってまいりました。在校生もこの歴史ある学び舎を誇りに思い、その伝統や文化を受け継いで、日々の学校生活に励んでおります。これも、ひとえに山下勇樹会長様はじめ柊会の皆様からの物心両面による温かい御支援の賜物と衷心より感謝申し上げます。

 柊会は、母校に対する熱い想いの下、昭和34年の会設立当初から精力的に活動を推進されてこられました。特に、最近では、平成302018)年を中心に展開された本校100周年事業の一環として、大正13年に建てられた旧武道場を、ICT×アクティブラーニング型授業に常時使用できる未来型教室としての『七中記念館』に再生していただきました。そして、記念すべきことに、一昨年(令和4年)6月29日に、この建造物が国の「登録有形文化財」として正式に登録(「官報号外第140号」)されましたことは、現在勉学に励んでいる本校生徒にとっても大いなる誇りであります。同事業では、「柊陵会館」周囲庭園の整備、「人材育成基金」の創設等もしていただき、生徒たちの学びの環境を充実していただきました。また、卒業して30周年を迎える同窓生が中心となられ、平成2年度から始めていただいた「柊陵セミナー」は、令和元年度からは「アントレプレナーシップ講演会」として本校SSH事業とタイアップしながら、急激な社会変化を受容し、新たな価値を生み出していく精神を育み、自ら未来を拓いていく在校生を応援していただいています。また、秀れた業績を挙げた生徒を表彰していただく「柊賞」の授与、生徒の将来に対する思考および自覚を促し、明日の世界に生きようとする夢と希望と意欲の涵養に資することを目的とした「在校生論文顕彰」、他にも、同窓生の裁判官、検察官、弁護士等を講師として招く「法曹と語る会」など、これまで四半世紀にわたり現役生にとって尊い学びの推進を会員の皆様のお力添えにより側面から支えていただきました。

 おかげをもちまして、本校が文部科学省より研究指定を受けているSSH(スーパーサイエンスハイスクール)事業につきましても、初年度(平成25年度)からこれまでの10余年間にわたる幅広い取組が認められ、第期の申請が採択されたことにより、令和5年度より新たに『知多の精神をつなぐ、科学技術イノベーションの創出に挑戦し続けるグローバルサイエンスリーダーの育成』を研究開発課題として、学際的文理融合型探究活動の更なる深化と世界で活躍する科学技術人材の育成及び地域の理数教育のレベルアップに取組んでまいります。

 さて、2025(令和7)年4月に本県初の公立「併設型中高一貫校」として、本校敷地内に「愛知県立半田高等学校附属中学校」が開校いたします。現在それに向けての準備を急ピッチですすめています。建築工事も本格化し、ハード面はもちろんのこと、ソフトの面についても、愛知県教育委員会の指導の下、中高一貫に関するカリキュラムや教育内容等が検討されているところですが、新しくできる附属中学校につきましても、これまでの本校の伝統を踏まえた学校としながら、6年間というゆとりのある計画的・継続的な教育や、地域の方々との様々な活動を通して、これまで同様、今後の愛知を、日本をそして世界を切り拓いていく人材の育成に努めてまいりますので、会員の皆様からの更なる御支援をいただければと存じます。

 今後とも、教職員一同、連綿と続く本校の不易を確認しつつ、進取の気概を持って生徒の教育に励んでまいりますので、会員の皆様にはこれまで同様の母校への変わらぬお力添えを賜りますようお願い申し上げます。

 最後にはなりますが、柊会の益々の御隆盛と、会員の皆様方の御健勝と御活躍を心から御祈念申し上げ、挨拶とさせていただきます。

 令和6年4月

愛知県立半田高等学校長 林原 健二



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